あらしのよるも

  • 2020.02.24 Monday
  • 01:30

 

近くのサンドラッグにできる行列を毎朝眺めていた。

例えばもしバイオハザードのようなパンデミックが起きたら、わたしはパニックになることなく、潔く死ぬことを選ぶ側の人間なのだろうか、と思っていた。

 

バイト先に、産休に入ってしまった社員さんからの差し入れとしてマスクが1箱置いてあるのを見つけたとき、心底ほっとした。誰かに欲しい、なんて言えなかったから。

 

電車の中で、涙は止まらず呼吸は止まりそうになりながら長文LINEを死ぬほど送りつけていたあの衝動は誰からも受け止めてもらえることはなかったけれど、これからどれだけ幸せになってもそういうくすぶった怒りとか弱さみたいなものだけは一生消えない気がする。

 

今日はもう何しても悲観的になってしまうので、変なことを考える前に寝ようと思う。人に期待するということはなくなってもどうしてもイライラするときはあって然るべきなのだ。当然のことなのだ。やっぱり伝わらない、わたしはひとりだ、一緒にいても、そう感じるときに不意に泣きそうになることは仕方のないことなのだ。何も悪くない、間違ってはいない。ただちょっと三連勤がきつくて疲れているだけなのだ。これは全部わたしは女であるせいなのだ。明日になったら嵐が過ぎ去っていますように。そしてまた新たな嵐に備えるのだろうか。誰とも会いたくない。

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